おもにBLD

スピードキューブ、特に Blindfolded (BLD) の記事を書きます。

DBのEOに気付くためのねじれ合わせ分析

はじめに

みなさま3BLDを楽しんでますか。3BLDは楽しい競技なのですが、そんなBLDの中で出会いたくないものの1つとして、エッジDBパーツのEOがあります。速いタイムでソルブを完了して、わくわくしながらアイマスクを外したらDBのEOが残っていた時には、絶望感がすごいですよね。DBエッジは死角にあるので気付きにくく、最も見逃しやすいパーツです。

この記事では、そんなDBのEOに気付くための方法をいくつか紹介します。

方法1: 必ず目視する習慣をつける

簡単かつ実用的な方法として、全てのソルブで数秒かけて必ずDBパーツを目視するようにすればDBのEOには気付くことができます。

数秒が惜しくないタイム帯の人は、大会での3バツ回避の時など、必ず成功させたい時はDBパーツを必ず目視するようにしたほうがいいかもしれません。

方法2: 1ループでのねじれの把握

以下のリンクで説明されています。

ameblo.jp

PDF資料 ページ6 サンプルソルブ1

10 文字で 1 文字足らない、かつループがバッファの違う側面に行きついて終わる「ねじれループ」なのでどこかに EO があるはず。⇒DBがEO。

1ループの場合で、ループが終わった時にバッファに行き着いて終わるのか、バッファではない側に行き着いて終わるのかに着目してみましょう。 バッファではない側に行き着いた場合には、どこかにEOがあります。DB(BD)が分析に出てきておらず、かつ、パッと見える範囲にEOがなければ、DBにEOありそうですね。

方法3: ねじれ合わせ分析

「ねじれの把握」の発展形です。1ループで終わらなかった場合に、好きなステッカーから分析を始めるのではなく、ループが終わったステッカーと同じ側の側面のステッカーを選んで新しいループの分析を開始します。3ループ目以降も同様です。

f:id:sak_3x3x3:20210214172503g:plain
DFやUFと同じ側のステッカー*1

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DFやUFと違う側のステッカー

1ループでのねじれの把握と同様に、最後にバッファと異なる側のステッカーで終わったら、奇数個のEOがどこかにあります。

先の望月さんの講習会資料ではねじれがいくつあるかを把握して打ち消しを確認していますが、分析を始めるステッカーをループの最後に合わせて選ぶと、ねじれの回数を覚えておく必要がなくなります。

PDF資料 ページ6 サンプルソルブ2

①RF→②UR→③RD 、1stねじれループ

④UB→⑤FL→⑥FU→⑦UL→⑧BU 、2ndねじれル―プ

1ループ目の最後がバッファと違う側のステッカーで終わるので、バッファと違う側のステッカーから次のループを始めます。

①RF→②UR→③RD

④BU→⑤LF→⑥UF→⑦LU→⑧UB

UBはDFバッファと同じ側の側面なので、最終的にねじれが無いということがわかります。なのでEOがあるとしたら偶数個ですが、見える範囲にEOが無いので、DBにもEOが無いことが予想できます。

まとめ

ループを開始する時に、適当に好きなステッカーを選ぶのではなく、前のループの最後のステッカーの種類に合わせて選ぶと、最後にEOが残っているかどうかが分かります。少しでもみなさんの成功率の向上に寄与できれば嬉しいです。

おまけ: 上級者向けのTipsへのリンク

○ ねじれ合わせ分析により、EOを透視できる

× フローティングバッファと相性が悪い (リンク無し、by まっさん)

例えばUBバッファの3-styleを覚えていたとしても、ねじれ合わせをするなら開始点としてUBを選べない場合があるため。

○ 発見した奇数個のEOを、最後にEO手順で解決するのではなくループの最後に挟み込んで3-style手順1つぶんで解決

youtu.be

○ UF/UFRバッファでのMBLDで、エッジが奇数文字で最後にURを付ける際に、UF-URのEOが発生してしまうことを防げる